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 世界遺産とは

地球が生成されて以来、長い時間をかけて出来あがった特殊な地形や風景、そして人の営みにより造られた独創的傑作が世界にあります。それが開発や戦争などでこわされる事態が生じつつあります。それはあってはならないことで、今を生きる人々が保護し、未来へ引き継いでゆくべきであるとの趣旨に基づき、1972年国連教育科学文化機関(UNESCO)は世界遺産の保護に関する条例を制定しました。
 世界遺産には、文化遺産と自然遺産、そして複合遺産の3種類があり、世界には1007件の遺産があります。因みにわが国には、文化遺産15件、自然遺産4件、合計19件があります。

 世界遺産に記載されるには、政府がUNESCOの世界遺産委員会に推薦します。そして評価を委託された機関が事前調査を行います。その報告を受け、毎年世界遺産委員会を開き、世界遺産への記載の可否や再調査を決めます。
 世界遺産リストに掲載される遺産候補は、あらかじめ世界遺産委員会に暫定リストとして記載する必要があります。わが国には暫定リスト記載物件が12件あり、登録要件が満たされた物件から順次毎年1件が提案されます。
 錦帯橋は「錦帯橋と岩国の町割」の題名で文化庁に平成18年提案しましたが叶わず、暫定リスト一歩手前の「カテゴリーTa」にランクされました。そのとき提示された課題を解決して、まずは暫定リストの記載のハードルをクリアする必要があります。

世界遺産までの道のり
  1. ・各自治体が文化庁に候補提出
  2. ・文化庁が日本の世界遺産候補をイコモスに審査請求
  3. ・イコモスが暫定リストに入れるか事前審査
  4. ・ユニセフ本会議で審査
注)
暫定リスト登録は年々厳しくなっており、2015年実績では文化庁推薦の約50%が承認されました
錦帯橋は2008年、文化庁の国内審査で国内候補のカテゴリーTaに分類され、文化庁HPで公開されています